セルフマネジメントについて考える / 『管理ゼロで成果はあがる〜「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう』を読んで②

管理ゼロで成果はあがる〜「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう」という本を読み終えました!

この本の中でも特に「生産的に働く」ことについては以下の記事で書評を書いたので、興味がある方はぜひ!

kenfdev.hateblo.jp

この記事では、第2部で紹介されている「セルフマネジメントのレベル」と「師匠が背中を見せる」ことについて注目した書評を書きます。

目次

  • はじめに
  • 第1部 生産的に働く ~楽に成果をあげるために“見直す”
    • やり方を見直す ~「ふりかえり」で抜本的に生産性を改善する
    • 生産性を見直す ~「時間対効果」の高い仕事をする
    • タスクを見直す ~「タスクばらし」で小口化する
    • やる気を見直す ~無理に上げない、なくさない状況をつくる
    • 信頼関係を見直す ~「心理的安全性」を生み出す環境
    • 会議を見直す ~口を動かすだけでなく、いっしょに手を動かす
    • 雑談を見直す ~ホウレンソウから「ザッソウ」へ
    • 社内業務を見直す ~人手に頼らない「業務ハック」で改善を続ける
    • 価値を見直す ~受託脳よりも提案脳で考える
  • 第2部 自律的に働く ~人を支配しているものを“なくす”
    • 管理をなくす ~セルフマネジメントで働くチームをつくる
    • 階層をなくす ~「ホラクラシー」組織を実現する仕組み
    • 評価をなくす ~個人の成長と会社の貢献の「すりあわせ」をする
    • 数字をなくす ~組織のビジョンよりも自分のためならがんばれる
    • 組織の壁をなくす ~信頼しあえる企業文化の育て方
    • 急募をなくす ~仕事があっても、いい人がいなければ採用しない
    • 教育をなくす ~自分の頭で考える社員の育て方
    • 制度をなくす ~本質ありきで考える「そもそも思考」
    • 通勤をなくす ~働く場所に縛られない「リモートチーム」
  • 第3部 独創的に働く ~常識や慣習に従うことを“やめる”
    • 既存のビジネスモデルに従うのをやめる ~納品のない受託開発
    • 顧客を説得する営業をやめる ~対等な関係を作るマーケティング
    • 新規事業の指示命令をやめる ~部活から生まれるイノベーション
    • 規模を追求することをやめる ~組織の大きさもコントロールしない
    • 会社らしくすることをやめる ~文化をつないでいくコミュニティ
  • おわりに

セルフマネジメントの3つのレベル

本書では「管理をなくす」にあたって、セルフマネジメントについて紹介されています。「仕事」、「組織」、「自分」という3つの観点で、それぞれレベルを3つに分けて定義しています。

観点 Lv1 Lv2 Lv3
仕事 タスクを管理する リソースを管理する 価値を生み出す
組織 周囲に伝える 周囲と協調する 周囲を活かす
自分 休憩をとる 安定して働く 将来を考える

何ができていると、どこのレベルにいるかというのが述べられています。「自分はそれぞれの観点でどこのレベルにいるのか?」というのを確認できて面白いですし、何ができればレベルが上がるのかというのも参考にすることができます。

「休憩をとる」ということ

セルフマネジメントのレベルの中でも注目したいのは「自分」の観点の中のLv1に入っている「休憩をとる」ことです。

休憩が習慣化していない人にとっては「いつ休憩をとるのか?」というのが難しいと感じそうですが、僕はポモドーロ・テクニックがここにフィットすると感じました。

何度か僕のブログで紹介していますが、ポモドーロ・テクニックについては僕のブログメンターでもあるカックさん( @kakakakakku )の以下の記事がおすすめです!

kakakakakku.hatenablog.com

ポモドーロ・テクニックを使って「25分間は超絶に集中し、その後は5分間休憩をとる」というサイクルを繰り返していくと休憩も1つのタスクのように感じられるようになり、自然と習慣化もしていきます。

だれかが管理しないと休めないようでは、マネジメントする側の負担は大きいままです。

と、本書でも述べられています。休憩を自らとれるかとれないかは、自分だけの問題ではないということに気づく必要があります。休憩の習慣化は小さく見えてセルフマネジメントにおいては大きな一歩だと感じました。

師匠が背中を見せる

本書には「教育をなくす」という章があり、「教育する」のではなく「仕事の中で育てる」方法について紹介しています。

これには以下3つのポイントが述べられています。

  • やってみせる
  • やらせてみる
  • フィードバックする

本書では育てる側を「師匠」、育てられる側を「弟子」と呼んでいて、1点目の「やってみせる」というのは「師匠が弟子に背中を見せる」ということです。ポイントとなるのは、いかにして師匠は弟子に自分の技術を盗ませるかです。そのためにまずは「やってみせる」ことが大事だと述べられています。個人的にふりかえってみても、物理的に離れていた新人に仕事をやってみてもらったときよりも、隣に座って一緒に仕事をしていた新人の方が圧倒的に成長のスピードが早かったのが記憶に残っています。これは、自然と自分の仕事を「やってみせる」ことができていたのではないかと思います。

気になった点としては、最初から物理的に離れている者同士(リモート)の場合、「やってみせる」にはどうしたら良いかということです。フルリモートをしている身としては今後の課題として追求していきたいです。

まとめ

  • 『管理ゼロで成果はあがる〜「見直す・なくす・やめる」で組織を変えよう』を読んだ
  • セルフマネジメントに悩んでいるor興味がある人にオススメできる
  • セルフマネジメントできる人を増やしたい人にもオススメできる
  • フルリモートにおける師弟関係について追求していきたい