なんだ、妄想していたのか / 「反応しない練習」を読んだ
アンガーマネジメントの本を買おうかと思ったらこの本がレコメンドされてて気づいたら買ってました。
「反応しない練習」
まず、タイトルが面白かったです。仏教とかブッダとか出てきてますけど、宗教的な要素はあまり感じず、割とスッと読めました。生きていく上で参考になる点もいくつかありました。かなりエモいですけど新しい気付きもあったので軽くまとめておきます。
目次
- 第1章 反応する前に「まず、理解する」
- 第2章 良し悪しを「判断」しない
- 第3章 マイナスの感情で「損しない」
- 第4章 他人の目から「自由になる」
- 第5章 「正しく」競争する
- 最終章 考える「基準」を持つ
他者との向き合い方
他者とどうやって向き合っていくか、というのはいつも悩みの種となるのですが、本書では「相手との関わり方の原理原則」として以下の5つが述べられています。
1. 相手のことを「判断」しない 2. 過去は「忘れる」 3. 相手を「新しい人」と考える 4. 「理解し合う」ことを目的とする 5. 「関わりのゴール」を見る
中でも1〜3には個人的に新しい気付きがありました。
相手のことを「判断」しない
ついつい何かがある度に相手のことを「判断」しがち。「良い・悪い」、「好き・嫌い」は全部「判断」であり、「妄想」の様です。
過去は「忘れる」
相手との「良いこと」も「悪いこと」も、過去のことは自分の記憶の中にある「妄想」の様です。
相手を「新しい人」と考える
「今日はこうだったけど明日からはああしよう」とか決意することがあると思います。そう決意したなら明日からの自分は、きっと今日の自分とは違います。ということを相手にも当てはめることができて、相手もまた日々アップデートしてると考えることができます。
昨日のあの人が、今日も同じあの人だ。と考えるのもまた「妄想」の様です。
その「妄想」を持ってしまっているがために、理解し合えるはずだった相手とのチャンスを自ら潰してしまう危険があると、本書では述べています。
相手のことを安易に判断せず、何かが起きたとしても明日には気持ち新たに、アップデートされたであろう新しいバージョンの相手と接してみよう
という感じに理解してみました。
ただ、僕は出家したわけでもないですし、そんな仏のような心を持てる自信もありません。その点については、「鬱陶しい相手からは距離を置く」ということについても本書には書かれているので、逃げることも大事なんだと理解しました。
妄想がダメというわけじゃない
「妄想」を上で連呼していますが、「妄想」が悪いというわけじゃない様です。大事なことは、「あ、妄想してる」と自分で気づくことだと本書は述べています。はっと、客観的に自分を見れるようになることです。うれしいことを妄想しているときは良いと思うのですが、つらいことが起きたときにはついつい自分の中に引きこもりがちになると思います。そういうときに、「あ、自分また妄想してるわ」と気付けるようになるのが大事な様です。
目指すゴールは「最高の納得」
「こうなってほしい」、「もっと理解されたい」、「あの人はすごいけど自分は、、、」ということはついつい考えてしまうことがあると思います。これに関連した「承認欲求」についても本書はうまくまとめていますので、気になる方はぜひ読んでいただきたいのですが、大事なのは「きっと納得に近づけると信じて、道を進んでいく」ことなのだと述べています。
「自分で納得して、人生ってこれでいいんだ」
って思えるような「生き方」、「考え方」、「心の使い方」を目指しましょう、という感じです。
まとめ
- 「反応しない練習」を読んだ
- 妄想している自分を客観的に見れると良さそう
- 仕事場でも、家庭でも実践できそうなエッセンスがつまっている
参考
この本を読んでいてGoogleの「サーチ・インサイド・ユアセルフ」が浮かびました。マインドフルネスとも通じるところがあると感じました。
サーチ・インサイド・ユアセルフ ― 仕事と人生を飛躍させるグーグルのマインドフルネス実践法
- 作者:チャディー・メン・タン,一般社団法人マインドフルリーダーシップインスティテュート
- 発売日: 2016/05/17
- メディア: Kindle版